初心者バックパッカー

オーストラリアのワーホリビザが終わって、ずっとしてみたかった長期旅行を決行したのは、日本がちょうど本格的な寒さを迎えた1月の終わり。バックパックを背負って旅をする人の事をバックパッカーと呼んでもいいのなら、わたしは急遽それに成る事を決意しました。

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そんな初心者バックパッカーが選んだ最初の地は、インドネシアのバリ。オーストラリアに行く前に働いていた美容室がバリニーズサロンだった事もあって、その文化に強く惹かれていたわたしに、迷いはなく。どこに行こうかと考える前にバリ行きのチケットを取っていました。

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沢山の神々が集まると言われる神秘の島バリ。インドネシアの島々の中でも特に文化が違うこの島は、面白い事に"ありがとう"の一言もインドネシア語と違う言葉を使います。インドネシア語で"ありがとう"は"テリマカシー"バリでは"スィクシマ"。伝統的な儀式もバリにはオリジナルなモノが存在しています。

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そんな島にドキドキしながら初めて降り立った初日。そこから、わたしの旅の物語は自分の心の準備よりも先にすぐに動き出しました。その運命の出逢いはこの一言から始まります。

"ね、これ食べてみる?"

初日にチェックインしたホステルで、そのインドネシアのキレイな女の子は、会ったばかりの見知らぬ外国人に嬉しそうにローカルフードを差し出しました。「これ、バリの屋台のよ。あなたもきっと気にいるわ」そう言ってくれたのは一見、チヂミみたいな料理と甘い今川焼きみたいなローカルフード。お腹がペコペコだったわたしは、あまりの美味しさにおかわりしたくなり、もっと買いに行く事に。彼女に"めっちゃ美味しいー!今からまた買いに行きたいから、お店の名前とあなたの名前を教えて!"と、ナンパでも使わない可笑しな文句でそのキレイな女の子の名前を聞きました。

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彼女の名前はプトゥリ。インドネシア語では王女という意味。女の子にプトゥリ、男の子にはプトゥラと名付ける事が多いそう。

プトゥリはわたしの食いしん坊なお願いを笑顔で聞いてくれ"暇だから今から連れてってあげる!"と言って何処かに消えたかと思うと、ヘルメットを2人分持って戻ってきました。"ちょっと変なヘルメットだけど我慢して♪"と爽やかなビッグスマイルでフルメットを渡してくれオートバイにエンジンをかける姿は、格好いいワイルド女子!!屋台に向かう道中、話をよく聞いてみると、彼女は今インドネシアでお医者さんを目指す医大生。三月からイギリス留学を控えていて、今はインドネシア最後のホリデーなんだそう。

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プトゥリいわく、インドネシアジャカルタが東京みたいなものだとしたら、バリはもっとリラックスしたエリア(日本で言う沖縄)だから、インドネシア人もよく遊びに来るんだって。特にプトゥリはビーチ巡りが大好きで"バリのビーチは行きつくしたの!"と嬉しそうに沢山の写真を見せてくれました。

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ローカルフードを頬張りながら、この2人の女子会は大盛り上がり。そして"ね、明日ヒマなら2人で遊びに行こう!"と言う彼女の提案がキッカケでバリに来た初日からラッキーな事に1人ぼっちの旅ではなくなりました。旅の予定は未定。次の日から嬉しい2人旅!早速、面白い展開で初心者バックパッカーの旅はスタートを切りました。

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 バリの神樣がもし、いるとしたら彼らは出逢いをもたらしてくれる神樣なのかも。さてはて、これからどんな出逢いが待ってるのやら。不安ちょびっと、楽しみほとんどでスタートした東南アジアひとり旅なのでした。